飛鳥時代の中心地をめぐる

2022年 梅の開花

1月18日に明日香村で見つけた白梅の花。まさに同日、奈良で梅(白梅)の開花が報告され、近畿地方では今シーズン初めての、最も早い開花となりました。梅の花は万葉歌にも数多く読まれています。この冬は寒さが厳しく感じられますが、変わらず楽しませてくれることでしょう。

白梅

日本の原風景が残る、ここ奈良県明日香村をはじめ、古代国家の原点とも言える飛鳥地方は多くの万葉歌に詠まれ、無数の史跡とともにゆったりとした時間が流れています。

今回は、飛鳥時代の中心地「明日香村飛鳥」をご案内します。

飛鳥寺(法興寺)
安居院(あんごいん)

大官大寺・薬師寺・川原寺と並ぶ「飛鳥四大寺」の一つ。本格的寺院としては日本初の、飛鳥時代を代表する寺院。6世紀末、蘇我馬子が建立した当時は、塔を中心に、三方に金堂が築かれた大寺院であったとされています。

飛鳥大仏の名で親しまれる、本尊の「銅像釈迦如来坐像(重要文化財)」は日本最古の仏像。鞍作鳥(くらつくりのとり/止利仏師)作。大部分は火災で焼失しましたが、2008年には大仏開眼1400年を迎え、その間この地に居られるというのは、何とも感慨深いことです。

銅像釈迦如来坐像(重要文化財)

平城京遷都にともない、奈良に元興寺が建立された後は「本元興寺」と呼ばれました。天武天皇の時代には官寺と同等に扱われ、平安時代までは膨張、現在より20倍も広い境内であったようです。

11世紀頃より衰退、室町時代以降には廃寺同然となりましたが、江戸時代に現在の「安居院」が再建されました。

春はレンゲや野草、夏は田畑の緑にヒマワリ、秋はヒガンバナと自然に囲まれたところです

飛鳥寺とレンゲ畑 / 2022.4.25撮影

蘇我入鹿首塚(そがのいるかのくびづか)

飛鳥寺境内からすぐ西側。

645年に決行された「乙巳の変※」で、中大兄皇子・中臣鎌足らによって、討たれた入鹿の首が飛んできたとする説や、供養するためこちらに埋めたとする説があります。

五輪塔は、鎌倉時代、もしくは南北朝時代に建立されたと考えられています。

蘇我入鹿首塚

※乙巳の変(いっしのへん)の経緯

643年、聖徳太子の息子・山背大兄王が、蘇我入鹿によって自害に追い込まれました。入鹿が次に狙うのは、中大兄皇子であるという噂が広がりました。

かねてより蘇我氏打倒の機会を狙っていた中臣鎌足は、飛鳥寺の蹴鞠の会で中大兄皇子と出会い、2人は南淵請安の館で謀議を重ねました。

直前には多武峰談山(とうのみねかたらいやま)で入鹿殺害の計画を立て、645年、三韓(新羅・百済・高句麗)の使者が天皇に貢物を捧げる儀式において決行。これが「乙巳の変」です。

参加者は、中大兄皇子・中臣鎌足・佐伯子麻呂・蘇我倉山田石川麻呂・海犬養勝麻呂・葛城稚犬養網田。場所は板蓋宮。

飛鳥寺(現安居院)
住所 奈良県高市郡明日香村飛鳥682
TEL 0744-54-2126
宗派 真言宗豊山派
拝観時間 4~9月/9:00~17:30
10~3月/9:00~
17:00
(受付は15分前まで)
拝観料 有料
飛鳥寺 / 2022.3.30撮影

石神遺跡

明日香村飛鳥字石神、飛鳥寺の西北一帯。

明治時代に水田から偶然発見された、実物の「須弥山石」と「石人像」が、「飛鳥資料館(館内)※」に展示されています。

※飛鳥資料館の詳細はコチラ
「飛鳥北東の地をめぐる-2」へ

蝦夷や外国使節を饗宴した施設があったとされる場所。発掘調査では、斉明天皇の時代を中心に、大規模な遺構が複雑に重なっていることが明らかになりました。

石神遺跡の解説パネル(あすか夢の楽市Ⓟ内)

飛鳥水落遺跡

石神遺跡の南側。

斉明天皇の時代、中大兄皇子によって築かれた、日本で初めての漏刻台跡とされています。

階段状に並べた水槽に上から水を流し、時を測る仕組みの水時計を使って、飛鳥人に時刻を知らせていたとされています。

飛鳥資料館に模型が展示されています。

水落遺跡
建物礎石

飛鳥坐神社(あすかにいますじんじゃ)

飛鳥寺より東方の鳥形山にあります。

御祭神…四柱(よはしら)の神様

  • 八重事代主神(やえことしろぬしのかみ)神々を導く統率神、幸せに導く神様
  • 大物主神(おおものぬしのかみ)心が広く、何事にも動じない強さを持つ神様
  • 飛鳥神奈備三日女神(あすかのかんなびみひめのかみ)国民をあたたかく照らす神様
  • 高皇産霊神(たかみむすびのかみ)ふさわしきもの同士を結び、産み、育てる神様

子宝・安産・縁結びの御神徳が高いとされ、2月第1日曜日にとりおこなわれる奇祭「御田植神事(おんだ祭)※」では、五穀豊穣と子孫繁栄を祈念して、天狗や翁が大暴れ。お多福も登場して、想像を超えた展開を迎えます。

※コロナウイルス感染拡大の影響により、2022年の一般公開はありません。

飛鳥坐神社
住所 奈良県高市郡明日香村飛鳥707-1
TEL 0744-54-2071
拝観料 無料
駐車場 Ⓟ あり(無料)

明日香村飛鳥のお店

あすか夢の楽市

地域の農家さんが栽培した、お野菜・果物・花や米など農産物の直売所。取れたて新鮮で美味しく、手頃な価格で購入できます。

休日には賑わいを見せるため、平日の午前中に立ち寄るのがオススメ。

水落遺跡の隣にあり、明日香村埋蔵文化財展示室も隣接しています。

住所 奈良県高市郡明日香村飛鳥225-2
TEL 0744-54-3311
営業時間 9:00~17:00
定休日 年中無休(年末年始は除く)
駐車場 Ⓟ あり

今回は、飛鳥時代の中心地「明日香村飛鳥」をご案内しました。最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。