万葉の地をめぐる-1

日本の原風景が残る奈良県明日香村をはじめ、古代国家の原点とも言える飛鳥地方は多くの万葉歌に詠まれ、無数の史跡とともにゆったりとした時間が流れています。

今回は、万葉集をテーマとした「万葉文化館」とその周辺をご案内します。

奈良県立 万葉文化館

万葉集を中心とする古代文化の魅力を、体験・学習できるミュージアム。

1階「日本画展示室」では、現代の日本画家が万葉歌をモチーフに描いた、万葉日本画を多数所蔵。

「飛鳥池工房遺跡(炉跡群復元展示)」や、映像ホール・企画展示室と、1万5千冊を所蔵する「万葉図書・情報室」、カフェレストラン(CURRYON)・ミュージアムショップがあります。

地下1階には、万葉劇場・歌の広場・さやけしルームがあり、特別展示室では、「飛鳥池工房遺跡」から発掘された出土品や、富本銭が展示されています。

白木蓮(ハクモクレン)の冬芽 / 2022.2.4撮影

万葉文化館の敷地内には、さまざまな植物が植栽されています。

蝋梅(ロウバイ)/2022.2.4撮影

ジョウビタキやホオジロなどの野鳥も訪れます。

ジョウビタキ(オス)

飛鳥池工房遺跡

万葉文化館の敷地内にあります。

1991年の発掘調査で見つかった、7世紀後半~8世紀初めにかけての工房跡の遺跡。

飛鳥寺東南禅院の瓦を焼いた窯跡や、炉跡や水溜め跡など火を扱う工房跡があり、仏像や富本銭の鋳造が行われていたことが確認されています。

またこちらの工房では、金・銀・銅・鉄・漆・ガラスなどを使って、さまざまな製品が作られていたことも明らかになりました。

奈良県立 万葉文化館
住所 奈良県高市郡明日香村飛鳥10
TEL 0744-54-1852
開館時間 10:00~17:30(入館は17:00まで)
休館日 月曜日(祝日の場合は翌平日)
入館料 無料(日本画展示室は有料)
駐車場 Ⓟ あり(無料)
白木蓮(ハクモクレン)/ 2022.4.1撮影
里桜(サトザクラ)/ 2022.4.1撮影

ASUCOME(アスカム)

万葉文化館に隣接した、地域活性化に向けた取り組みと、創業を目指したチャレンジショップ。

2022年1月現在のショップリストは、美容と健康に良い台湾スイーツのお店「花鳥豆花」、野菜たっぷり汁物メインのお店「しるもの屋 萌木色」、大和野菜と大和ポークを使ったお好み焼きのお店「ももち亭」、ヘッドスパを中心としたリラクゼーションサロン「cocoro」となっています。

TEL:0744-54-3455
定休日:月曜日(祝日の場合は翌平日)


明日香民俗資料館

ASUCOMEの2階。

稲渕地区の雨乞い神事である南無天踊りが描かれた巨大な絵馬や、稲渕・栢森地区に五穀豊穣・子孫繁栄を願って飾られる男綱・女綱などが展示されています。

デッキからは、古代に「真神原(まかみがはら)」と呼ばれた地域が一望できます。

入館料:無料


亀形石造物・小判形石造物

万葉文化館のすぐ南側にあります。

大土木工事を好んだという女帝、斉明天皇の時代に造られた石造物。

砂岩切石を積み上げた湧水施設から、小判形の貯水槽へ、貯水槽から亀形石造物へ水が流れる構造。頭部分が取水口となり、甲羅にたまった水が、尻尾から流れ出るようになっています。

亀形石造物

出土した土器などから、7世紀中頃~約250年間、改修を重ねながら利用していたことが確認され、何らかの祭祀を行っていたと考えられています。

見学:有料


酒船石

万葉文化館からすぐ南側の丘を登ること2~3分。長さ5.5メートル、幅2.3メートル、高さ1メートルと巨大な石造物があります

酒船石

上面にはくぼみと溝があり、酒をしぼる槽・油や薬を作る道具・庭園の施設・占いに使われていた…など諸説ありますが、定かではありません。

本居宣長の「菅笠日記」では「長者のさかふね」と紹介され、元々はもっと巨大であったものが、高取城築城の際に削り取られたとの記述があります。

見学:無料


万葉文化館 東側進入路には、白と薄紅色の美しい梅並木が。

2022.3.10撮影

今回は、万葉文化館周辺をご案内しました。最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。